◆酒類の地理的表示(GI)について
GI(Geographical Indication)とは、国税庁が定める、酒類の確立した品質や社会的評価がその酒類の産地と本質的なつながりがある場合において、その産地名を独占的に名乗ることができる制度のことです。GIの指定を受けることにより、「地域ブランド」としての価値向上や輸出拡大が期待できます。
これまでの清酒でのGI指定は、白山(石川県白山市)、山形(山形県)、灘五郷(兵庫県神戸市灘区、東灘区、芦屋市及び西宮市)、はりま(兵庫県姫路市外21市町)です。
◆GI三重 シンボルマーク
三重県酒造組合ではGI三重シンボルマークを右記のマークと定めました。
伊勢神宮が鎮座し、悠久の歴史と食物の恵み豊かな風土を持つ三重県の、神と酒と食の関わりを表したシンボルマークです。
【GI三重 シンボルマークの説明】
■束ね熨斗(たばねのし)
中央に象徴的に扱っているのは「束ね熨斗」といい、縁起が良いとされる日本の伝統模様です。「束ね熨斗」とは、鮑を薄く剥いたものを干してつくる「のしあわび」を束ねた形を表しています。
鮑は、古代から不老不死・不老長寿の薬として、秦の始皇帝を始め歴代の中国王朝で珍重されおり、大和朝廷の天皇や官僚たちも当然知っておりました。天照大神をお祭りする場所を、現在の伊勢の地に決めるにあたり伊勢の地でこの鮑がたくさん採れることが、大きなきっかけになったと言われています。
伊勢神宮へ献上するあわびは、伊勢に近い国崎(くざき)で獲れた鮑を「のしあわび」に加工し、これまで約2000年もの間奉納されて来ました。
贈り物を包む「熨斗紙」についている六角形の色紙の中にある黄色い部分は、本来は「のしあわび」を紙で包んだものでした。また「束ね熨斗」は、江戸時代に戦国武将が家紋として使用したり、婚礼衣装、大漁旗など、おめでたい吉祥模様として多くのシーンで使われて来ました。
このような尊く縁起のいい「束ね熨斗」を、GI三重マークのメインモチーフとして使用しています。