伊勢のすぐ近く、豊かな山々と伊勢へと続く
宮川が流れる大台町というところに
元坂酒造という造り酒屋があります。
ここの長男の新平くんは僕たちが帰ってきてから
出会いましたが、とても仲良くさせてもらっています。
彼らの造る日本酒と僕たちの造るビールの共通点の
一つとして、農を大切にしているということがあります。
年齢も近く、共通点も多い僕たちが
一緒に何かをやろうということになるのは自然な流れ。
今回は元坂酒造の商品の中でも
最も農に根ざした酒、KINO(帰農)を搾る時に出た
酒粕を使ったヴァイツェンを造りました。
今回使った酒粕はKINOを造る時に出た酒粕です。
このお酒は彼らの自社の圃場で育てた無農薬の
伊勢錦という酒米からできています。
無農薬でのお米づくりは雑草や
病気との戦いはもちろん、元坂酒造のある大台町は
自然がとても豊かなので、鹿や猪などの
野生動物もお米を狙ってやってくるようです。
手塩にかけて育てた伊勢錦。
精米もあまりしていないのでできあがったお酒も
酒粕も少し黄色味を帯びていました。
仕込みは元坂チームとひみつチームで
朝から酒粕を捏ねに捏ねること4時間半。
なんとか意図するタイミングで
仕込みに使うことができました。
無農薬のお米から造ったとのことなので、
お米に混じってアワ、キビ、ヒエといった雑穀も
どうやら混じっていて伊勢錦と共に
豊かな味わいを与えてくれそうでした。
できあがったビールはバナナやクローブの香りを感じつつ、
酒粕フレーバーとお米のふんわりとした
甘みを感じる仕上がりです。
飲むと一見ドライな飲み心地ですが、
お米の甘さが優しく舌を包み込んでくれます。
クリーミーな泡と、瑞々しい飲み口で
いくらでも飲めてしまうKINO WEISSE。
苦味はほとんど感じないほどやさしいので
後味にお米の旨味や甘さを感じることができると思います。
実際に週末のイベントでこればかりを4杯も
飲んでくださる方もおりました。
大地のエネルギーを十分に吸収して育った
伊勢錦の酒粕だからこそ、ビールになっても
そのキャラクターが感じられると思います。
アミノ酸リッチな旨口の日本酒を飲んだ時に感じるような
テイストもあり、酵母の華やかでスパイシーな香りと
味わいがマッチしたバランスの良い酒粕ビールとなりました。
醤油を使った和食や塩味のある干物と合わせると
より旨味が感じられていいと思います。
伊勢の郷土料理だとサメタレですね!
真夏に日本酒はちょっとという方も、
お米の旨味を感じるKINO WEISSEで乾杯しましょう!
【KINO WEISSE/帰農ヴァイセ】
style:weizen with sakekasu / ABV:5.5%
賞味期限:2025/07
品目:発泡酒