芋焼酎と麦焼酎をブレンドした”芋麦焼酎”です。
巷ではあまり聞きなれないですが、
八丈島ではスタンダードなものとなっています。
現在の八丈島特有の文化は、麦焼酎、芋麦焼酎、芋焼酎の3種類ある
独自の文化を持っています。
昭和初期に焼酎の原料である芋の確保が難しくなったため、
麦焼酎の導入を検討したことが八丈島特有の文化の始まりだったと言われています。
ブレンドの割合は、芋焼酎6:麦焼酎4 となっています。
香りは比較的穏やか。
芋臭さは全く無く、香ばしさを感じます。
口当たりには軽やかさがあり、ややスッキリとした飲みやすい印象。
麦由来の香ばしさや甘やかさに、芋のふくよかさやコクのある旨みがうまく調和しています。
当たりが強くなく、クセも少ないので、飲み飽きせずに飲み進められる味わいです。
飲み方もロック、水割り、お湯割りと幅広くお楽しみ頂けます。
時は1853年、ペリー提督が浦賀に来た年に、鹿児島は阿久根の商人、
丹宗庄右ェ門(たんそう しょうえもん)が琉球との密貿易(抜け舟)の罪によって
八丈島に流罪となりました。当時、八丈島では雑穀を使ったドブロクを飲んでいました。
庄右ェ門はさつま芋を見て、九州ではこのさつまいもで酒を造っていると言って、
実家から蒸留器を取寄せ島民に焼酎造りを教えたのが八丈島での焼酎造りの始まりです。
このような歴史から焼酎の教科書には、芋焼酎の産地として鹿児島、南宮崎に加えて
伊豆諸島も入っているのです。
以前は農家がさつま芋を造り、蔵がそのさつま芋を買い焼酎を造り、その出来あがった
焼酎を農家が買うと言う様にお互いにお客さんであるという関係にありましたが、昭和
初期になると、観葉植物を栽培する農家が増え始め、原料の芋の確保が難しくなりました。
その頃から島の各蔵元は麦焼酎の導入を検討し、現在の様に八丈島特有の文化である
芋麦ブレンド焼酎と麦焼酎を造り始め、麦焼酎、芋麦焼酎、芋焼酎の3種類ある
独自の文化を持っています。